Vol.3

杉"裏"的、環境問題ここ20年

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 お約束だが…子供の頃はプロ野球の選手になりたかった。

それから、十数年を経て。新聞記者、教師、アナウンサー…などと人生の目標をコロコロかえ、その大小さまざまな夢はすべて友人に託し、"環境科学"という学際領域をマスターでかじっておきながら、(だからなのか)たどり着いたのが予備校のセンセイだった。何度も担当教官(=師匠)に「就職先はここでいいのか!?」とやられたのが懐かしい。

担当は、現代文と古文と小論文。特に古文の指導には情熱を注ぎ、短大部の授業も多く持っていた手前もあり、(まがった情熱も混じり)結構人気の講座だったと思う。

さて、私自身古文が好きになった理由は、マニアックな文語文法に魅せられたこともあるが、「温故知新」を体感できることも重きをしめる。それは「枕草子」や「徒然草」といった、誰でも知っているベーシックな随筆などでも十分に堪能できる。

わかりやすい例で、兼好は五五段にて「家のつくりやうは、夏をむねとすべし。」とし、「深き水は涼しげなし。浅くて流れたる、はるかに涼し。」と遣水などの効果を綴っているが、防寒よりも防暑に悩まされていた当時を容易に想像でき、プチ・エコ住宅問題(?)を見てとれる。遣り水といえば、「打ち水大作戦2004」は壮観だったですね。

700年弱の時を経て、「物語の出で来はじめの祖」と呼ばれる「竹取物語」成立から1000年、すなわち宇宙旅行が現実となった科学の今日。昔から防寒が得意なこの国で、冬の方がエネルギー消費量が多いのは至極当然ということか、はたまた、皮肉的な結果か。

そういえば、先日、「デイアフタートゥモロー」を観た。古気候にも温暖化の行く末を紐解かせるストーリー(だったと思うが…)も、1つの暗示であろう。いまこそ「環境の温故知新」なのだと。日経エコロジーに連載の「江戸はエコ産業」(石川英輔氏)しかり、おばあちゃんの知恵袋しかり、有職故実を垣間見ても何かおもしろいエコ発見ができるかもしれない。(余談:かの三橋規宏氏が自身の環境コラム2004/6/1版で、前出のシナリオに類似の「ペンタゴンレポート」について触れているのはこの映画のリアリティに通じていておもしろかった。)


話はそれたが、そういうわけで古文FANとなった20代後半の私は、世界最短・言葉の芸術といわれる"俳句"に目覚めるのであった。よせばいいのに、水原秋桜子筋の句会に入会し、有閑マダムに交じって「有季定型」を徹底的に仕込まれた。となると、季節への洞察力、自然との一体感…行き着く先はやっぱり環境問題へのセンスなんですね。

30歳を迎え、結婚し、幸運にも子宝に恵まれたのだが、二番目の子がアトピーとなり、再び環境問題。今度は「文学」でなく、「食」の方面からのアプローチだ。

学生のころは、[人文社会系+自然科学系というカテゴリ=横断的]というカタイ理解をしていたのだが、実際こうやって身の回りにおこるいろいろな現象事態がすべて環境問題なのである。「環境問題に専門家ナシ」と言った師匠の言葉がやっとわかった気がした。

ともあれ、そんなこんなの時を経て現在、環境プロモーションという職業域(?)にいる。

近年はCSR対応とも相まって良くも悪くも忙しい。そんな、日々に忙殺されていた折、一瞬仕事を投げ出して書き出した推敲ナシの拙文ではあるが、つい忘れがちだった自分の環境問題に対する"裏アプローチ=原点"を再認識させてもらった。ECO?のリレーコラムもまんざらではない(笑)。

最後になるが、思い出しついでに…。

当時、同人誌(「万雷」)にはじめて入選した句は、ぽかぽか陽気の中で今の嫁さんと上野動物園で吟じた、「猿山の小猿数へて春の昼」である。自分でも気に入っている。

40代を目の前にした今、私は月に一回は子連れで動物園にいきたいと思っている良き(?)父親である(年6回以上は行ってマス!)。

ちなみに、2人の男の子はイチロー、松井に夢中である。はたしてこの子達の将来は…、地球の未来は…。

                        副代表・幹事 杉浦正吾

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